「好き」や「得意」を育てる3ステップ~ 3ステップ目 ①概念編~

こんにちは。このブログ「日々淡々と染みる」を運営している「染みる」と申します。前回のブログでは、動詞を軸に新たな「好き/得意」を育てるための3ステップ、最初のステップ「2.動詞の優先順位をつける」について詳しく解説しました。
 
 
本記事では、最終ステップである「3.動詞を日常に取り入れ、比率を高めていく
」について詳しく解説します。

 

なお、この最終ステップは「①概念編」「➁実践編」「➂エピソード編」に分けて投稿させていただきます。

 


1. なぜ動詞を日常に取り入れるのか?

 

前回までに、自分が好きになりやすい行動パターン(コア動詞)を整理しました。
例えば、私の場合、「感じる」「集める」「探す」など、 過去の「好き」に繰り返し登場する動詞がありました。(図1

 

図1

 

では、そのコア動詞を知るだけで、新しい「好き/得意」が自動的に見つかるのか?

 

答えは 「NO」 です。

 

例えば、私の場合、コア動詞に「探す」があります。
実際に「日常で『探す』動作を意識しよう!」と考えてみても、実際には 「キャンプ」「ドライブ」「写真」 など、既存の「好き」における「探す」の存在感が増すだけで、新しい「好き」に結びつきにくいことがわかりました。

 

また、すべての「探す」シーンが楽しいわけではありません。
例えば 日常で無くしたモノを探す 時は、楽しさもワクワクもなく、ただの手間に感じることが多い。

 

つまり、コア動詞から新たな「好き/得意」に転用するには、単に動詞を増やすだけでなく、コア動詞をどのような状況で使うと心地よいのか、感覚的な情報 を結びつける必要があります。

 

結論として、コア動詞を中心に、感覚情報を紐付け、放射線状に広がる「好き/得意」の全体像を描くこと が大切です。(図2

 

図2


しかし、この全体像を意識的に描くのは非常に難しい。
その理由は、この感覚的な情報が 言語化しにくい記憶」 に分類されるためです。

 


2. 言語化しにくい記憶と、その扱い方

人間の記憶には、言語化しやすい記憶」と「言語化しにくい記憶」 の2種類があります。(図3

 

  • 言語化しやすい記憶エピソード記憶意味記憶
     → 過去の出来事や論理的な情報。会話や文章で説明しやすい。
  • 言語化しにくい記憶(手続き記憶・情動記憶)
     → 体の動かし方や感覚的な記憶。無意識に蓄積され、言葉にするのが難しい。

図3

 

例えば、「歩く」という動作を考えてみてください。


私たちは、四肢をどう動かすか、筋肉や内臓をどう制御するかを詳細に理解しているわけではありません。

 

しかし、無意識のうちにそれを実行できるのは、脳が 「歩く」に関する膨大な情報を、無意識の記憶として蓄積している からです。

 

このように 言語化しにくい記憶」 に眠っている感覚的な情報を、コア動詞と結びつけることができれば、新たな「好き/得意」が生まれる可能性が高くなります。

 

では、どうやってこの無意識の情報を引き出すのか?
そこで重要になるのが、「直観」の活用です。

 

なお、この直観の活用にあたり、以下書籍を参考にさせていただきました。

 

直観脳 脳科学がつきとめた「ひらめき」「判断力」の強化法 (朝日新書) | 岩立 康男 |本 | 通販 | Amazon


3. 直観を活用し、新しい「好き」に出会う

 

「直観」とは、経験や記憶の積み重ねによって、瞬時に本質を見抜く力 です。(図4

直感(ちょっかん)直観(ちょっかん) は似た言葉ですが、意味は異なります。

 

図4


つまり、直感は感覚的な判断 であるのに対し、直観は経験と知識が裏付けになっている判断 です。

 

例えば、熟練したスポーツ選手が、相手の動きを見た瞬間に「次にこう動けば良い」と判断できるのは 直観 です。


これを、新しい「好き/得意」に応用できないか? と考えました。

 

厳密には、図のようにコア動詞の範囲内であれば、私達は熟練した職人のような動作を有している。

 

であれば、自覚がないだけで、言語化しづらい膨大なコア動詞に関する情報が無意識下に蓄積されている。


そして直観が働けば、蓄積された情報の中で点と点がつながり、ロジカルを飛び越えた、本質的な答えを導き出せる

 

この「ロジカルさを飛び越え、一方で本質的な答えな状態」が、今までの好き/得意とは異なる内容でありながら、コア動詞を満たしている状態 になると考えています。

 

これが、直観を活用した新たな「好き/得意」の全体像を描く戦略 です。

 

 


4. まとめ

本記事では、新しい「好き/得意」に出会うための最終ステップ 「動詞を日常に取り入れ、比率を高めていく」 について、概念的な側面から解説しました。

 

  • コア動詞を知るだけでは、新しい「好き」は見つからない
  • コア動詞をどのような状況で使うと心地よいのか、感覚的な情報を結びつける必要がある
  • この感覚的な情報は「言語化しにくい記憶」に眠っているため、意識的に引き出すのが難しい
  • 言語化しにくい記憶を活用するために、「直観」を用いることで、新たな「好き/得意」の可能性を広げることができる

 

本記事は 概念編 です。


次回の 実践編 では、この直観をどのように日常に落とし込み、新しい「好き」を見つけていくのか、具体的な方法を紹介します。

 

さらに エピソード編 では、実際に私がこの手法をどのように活用し、新しい「好き/得意」に出会ったのかをお話しします。

 

特に直観という、感覚的な要素が強まり、概念/実践の内容が複雑になっています。

ぜひエピソード編で、わかりやすくお伝えできたら幸いです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
次回もお楽しみに!